ブックトーク・オン・アジア第57回を配信しました

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<ブックトーク・オン・アジア第57回>
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京都大学東南アジア地域研究研究所では、アジアに関する最新書籍を紹介する音声プログラム「ブックトーク・オン・アジア」を配信しております。

第57回のゲストは、池亀彩先生(京都大学・准教授)です。『インド残酷物語 世界一たくましい民』(集英社新書、2021年)についてお話を伺っています。

聞き手は、本研究所の中西嘉宏(政治経済共生研究部門・准教授)です。

 

===================書 誌 情 報===================

池亀彩先生(京都大学)『インド残酷物語 世界一たくましい民』
(集英社新書、2021年)

概要:格差上等、差別当然、腐敗横行のインド社会で、人々は誇り高きレジリエンス=たくましさとともに、驚くべき強さを身につけていた――。
過酷な“今”を生きぬくヒントがここに。世界有数の大国として驀進するインド。
その13億人のなかにひそむ、声なき声。残酷なカースト制度や理不尽な変化にひるまず生きる民の強さに、現地で長年研究を続けた気鋭の社会人類学者が迫る!
日本にとって親しみやすい国になったとはいえ、インドに関する著作物は実はあまり多くない。また、そのテーマは宗教や食文化、芸術などのエキゾチシズムに偏る傾向にあり、近年ではその経済成長にのみ焦点を当てたものが目立つ。本書は、カーストがもたらす残酷性から目をそらさず、市井の人々の声をすくいあげ、知られざる営みを綴った貴重な記録である。
徹底したリアリティにこだわりつつ、学術的な解説も付した、インドの真の姿を伝える一冊といえる。この未曾有のコロナ禍において、過酷な状況におけるレジリエンスの重要性が改めて見直されている。
超格差社会にあるインドの人々の生き様こそが、“新しい強さ”を持って生きぬかなければならない現代への示唆となるはず。(集英社ウェブサイトより)