11. 『盆地世界の国家論 ―― 雲南、シプソンパンナーのタイ族史』 加藤 久美子 著 2000年2月
中国雲南省南部に20世紀半ばまで存続した、シプソンパンナーと呼ばれるタイ族の政治統合における稲作-水利組織と王族田経営の在り方等を綿密に分析することで、大陸東南アジア北部一帯に成立した山間盆地単位の小国家における「中心」と「周縁」の関係を明らかにする。東南アジア前近代国家論に歴史学のサイドから新しいモデルを加える。